47都道府県の推計平均年収を単純に平均すると、2023年は460万円になる。厚生労働省の賃金構造基本統計調査(一般労働者・企業規模10人以上・産業計)の男女計・年齢計の値をもとに、「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」で推計した、税や社会保険料を引く前の額面の金額だ。
この460万円の線を上回るのは24都府県、下回るのは23道県。数のうえではほぼ半々に割れるが、線の上と下では散らばり方がまるで違う。460万円を基準線に、順位表を上下に分けて見ていく。
500万円に乗るのは8都府県
| 順位 | 都道府県 | 推計平均年収 |
|---|
| 1位 | 東京都 | 581万円 |
| 2位 | 神奈川県 | 571万円 |
| 3位 | 大阪府 | 546万円 |
| 4位 | 栃木県 | 535万円 |
| 5位 | 愛知県 | 532万円 |
| 6位 | 兵庫県 | 515万円 |
| 7位 | 京都府 | 502万円 |
| 8位 | 茨城県 | 500万円 |
出典:賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_年齢階級別DB」2023年。一般労働者・企業規模10人以上・産業計。年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」による推計。
500万円以上はこの8都府県にとどまる。1位の東京都と2位の神奈川県は10万円差で並び、550万円を超えるのもこの2都県だけだ。3位から8位は詰まっていて、546万円の大阪府から500万円ちょうどの茨城県まで、6府県が46万円の幅に入っている。
顔ぶれは三大都市圏の中心だけではない。4位に栃木県、8位に茨城県が入る。少し下にも10位の静岡県(496万円)、11位の三重県(496万円)が続く。逆に、同じ首都圏でも埼玉県は9位の497万円、千葉県は13位の487万円で、東京都との間に84万〜94万円の差がある。
線の下は74万円の幅に23道県
460万円を下回る側は、25位の長野県458万円から47位の青森県384万円まで、23道県が74万円の幅に収まる。400万円を割るのは沖縄県392万円、鳥取県390万円、宮崎県390万円、青森県384万円の4県で、鳥取県と宮崎県は同額で並ぶ。この4県は、460万円の線からいちばん近い沖縄県でも68万円下にある。
最上位の東京都と最下位の青森県の差は197万円、倍率にすると約1.5倍だ。ただし開き方は対称ではない。単純平均の460万円から東京都までは121万円あるのに対し、青森県までは76万円。両端の差を広げているのは、もっぱら線の上側だ。
同じ地方の中でも数字は割れる。東北では宮城県の455万円(26位)だけが450万円台に乗り、残る5県は439万円以下に並ぶ。九州も、福岡県の471万円(18位)と次に高い佐賀県の427万円の間に44万円の差がある。
真ん中の県は単純平均と重なる
順位のちょうど真ん中、24位に当たるのは岡山県の463万円だ。単純平均の460万円とほぼ一致し、前後にも23位の石川県464万円、25位の長野県458万円が並ぶ。450万円以上500万円未満の帯には、9位の埼玉県から27位の北海道まで19道県が入る。自分の県がこの帯にあるなら、県平均と単純平均460万円との差は40万円以内だ。
帯の中の差は小さく、13位の千葉県487万円と27位の北海道451万円でも36万円しか離れていない。この帯から外れる県は、上下どちらかにはっきり寄っている。上は500万円台の8都府県、下は440万円台以下の20県だ。
47都道府県の全順位(2023年)
本文で触れた順位と金額は、すべてこの表の値だ。
| 順位 | 都道府県 | 推計平均年収 |
|---|
| 1位 | 東京都 | 581万円 |
| 2位 | 神奈川県 | 571万円 |
| 3位 | 大阪府 | 546万円 |
| 4位 | 栃木県 | 535万円 |
| 5位 | 愛知県 | 532万円 |
| 6位 | 兵庫県 | 515万円 |
| 7位 | 京都府 | 502万円 |
| 8位 | 茨城県 | 500万円 |
| 9位 | 埼玉県 | 497万円 |
| 10位 | 静岡県 | 496万円 |
| 11位 | 三重県 | 496万円 |
| 12位 | 滋賀県 | 490万円 |
| 13位 | 千葉県 | 487万円 |
| 14位 | 広島県 | 480万円 |
| 15位 | 和歌山県 | 473万円 |
| 16位 | 群馬県 | 472万円 |
| 17位 | 山梨県 | 471万円 |
| 18位 | 福岡県 | 471万円 |
| 19位 | 富山県 | 470万円 |
| 20位 | 岐阜県 | 469万円 |
| 21位 | 奈良県 | 469万円 |
| 22位 | 山口県 | 469万円 |
| 23位 | 石川県 | 464万円 |
| 24位 | 岡山県 | 463万円 |
| 25位 | 長野県 | 458万円 |
| 26位 | 宮城県 | 455万円 |
| 27位 | 北海道 | 451万円 |
| 28位 | 福井県 | 448万円 |
| 29位 | 香川県 | 445万円 |
| 30位 | 愛媛県 | 442万円 |
| 31位 | 福島県 | 439万円 |
| 32位 | 島根県 | 427万円 |
| 33位 | 佐賀県 | 427万円 |
| 34位 | 高知県 | 425万円 |
| 35位 | 新潟県 | 424万円 |
| 36位 | 徳島県 | 424万円 |
| 37位 | 熊本県 | 424万円 |
| 38位 | 大分県 | 424万円 |
| 39位 | 鹿児島県 | 414万円 |
| 40位 | 岩手県 | 409万円 |
| 41位 | 秋田県 | 402万円 |
| 42位 | 長崎県 | 402万円 |
| 43位 | 山形県 | 401万円 |
| 44位 | 沖縄県 | 392万円 |
| 45位 | 鳥取県 | 390万円 |
| 46位 | 宮崎県 | 390万円 |
| 47位 | 青森県 | 384万円 |
出典:賃金構造基本統計調査(厚生労働省)「令和2年以降 一般_都道府県別_年齢階級別DB」2023年。一般労働者・企業規模10人以上・産業計、男女計・年齢計。年収は「きまって支給する現金給与額×12+年間賞与その他特別給与額」による推計で、額面(税・社会保険料を引く前)の平均値。
年齢層別・男女別で見たい場合は都道府県別 平均年収くらべで同じデータを切り替えられる。
手取りでも中央値でもない
この表と自分の年収を並べる前に、金額の前提を確認しておきたい。
金額は額面だ。税金や社会保険料を引く前の数字で、手取りの金額ではない。そして平均値であって中央値ではない。「ちょうど真ん中の人」の年収を示す値ではないから、自分の県の平均が460万円でも、その県で働く人の半分が460万円を受け取っているわけではない。
対象にも枠がある。数えられているのは企業規模10人以上の事業所で働く一般労働者で、金額は男女計・年齢計の平均だ。この平均は産業計、業種を全部まとめた値でもある。同じ県の中でも業種や年齢、性別で水準は変わるから、県の平均との差をそのまま自分の立ち位置として読むのは早い。
自分の県を探すときは、順位の数字よりも、460万円の線からどちら側にどれだけ離れているかを見ると位置がつかみやすい。この順位表が示すのは2023年の値で、順位も両端の顔ぶれも差の幅も、この年のものだ。順位表は、その年の一枚の写真として読むのがちょうどいい。