住民税非課税の判定で出てくる「級地区分」は、もともと生活保護の基準に使われている区分だ。住民税の均等割の非課税限度額にも、この区分に応じた基準が使われる。LifeKurabe が2026年度の給与収入だけの場合について算出した1級地と3級地の上限の差は、扶養0人で70,000円、扶養5人で660,000円だ。実際の限度額は市区町村の条例でも異なるため、この差は個別世帯の課税判定を保証しない。
級地で動くのは均等割の限度額
住民税の非課税限度額には、均等割と所得割の二つがある。級地で分かれるのは均等割の限度額で、所得割の限度額は級地によらず全国共通だ。
「住民税非課税世帯」は、世帯の全員が均等割と所得割の両方で非課税であることを指す。どちらか一方でも限度額を超えれば課税になるので、判定を決めるのは低いほうの限度額になる。
LifeKurabe の算出では、扶養0人から5人について、給与収入だけの場合の均等割の非課税上限が所得割の非課税上限より低い。均等割は合計所得金額、所得割は総所得金額等を基準にする。次の表は級地で変わる均等割の限度額を給与収入に換算した目安で、所得割の所得金額を給与年収と直接比べる表ではない。
扶養の人数ごとの「分かれる帯」
下の表は給与収入だけの場合の当サイト算出値だ。左の金額は3級地、右は1級地の均等割非課税上限の目安で、2級地の算出値はその間にある。
| 扶養の人数 | 給与収入の算出上限目安(3級地〜1級地) | 算出上限の差 |
|---|
| 0人 | 1,030,000〜1,100,000円 | 70,000円 |
| 1人 | 1,478,000〜1,660,000円 | 182,000円 |
| 2人 | 1,758,000〜2,059,999円 | 301,999円 |
| 3人 | 2,099,999〜2,559,999円 | 460,000円 |
| 4人 | 2,499,999〜3,059,999円 | 560,000円 |
| 5人 | 2,899,999〜3,559,999円 | 660,000円 |
出典:LifeKurabe「住民税非課税世帯の判定」2026年度の算出結果(基準の確認日2026年9月1日、給与収入だけで換算)
給与以外の所得がなく、表の算出上限を適用するなら、この帯の中では級地によって均等割の判定が分かれ得る。たとえば扶養2人で給与収入1,800,000円は、算出上の3級地の上限1,758,000円を超え、2級地の上限1,884,000円には収まる。ただし実際の課税・非課税は市区町村の条例による限度額などを確認して判断する。
幅は扶養が増えるごとに広がり、扶養5人の660,000円は扶養0人の70,000円の約9.4倍(660,000÷70,000で計算)だ。扶養人数が多いほど、表の1級地と3級地の上限差は大きい。帯の外では表の級地別算出値の差は判定を分けないが、実際の課税関係は給与以外の所得や自治体の公表基準も含めて確かめる必要がある。
自分の市区町村の級地を知る
級地は市区町村ごとに指定され、生活保護の基準では1級地-1から3級地-2までの6区分がある。住民税の均等割の限度額を比べるときは、これを1級地・2級地・3級地の3区分として見る。
実例では、柏市は2級地、大阪市は1級地として、それぞれ令和8年度(2026年度)以降の非課税の基準を公表している。世帯別の限度額そのものの読み方は、住民税非課税世帯の線引きを世帯別に並べた記事で扱っている。
表の数字だけで決めきれない場合
同じ級地でも、市区町村の公表値が表と違うことがある。均等割の非課税限度額は市町村の条例で定めるもので(地方税法295条3項)、級地が同じでも金額がそろうとは限らない。LifeKurabe の判定は、上限との差が4,000円以内なら「境界付近」として断定しない。
公的年金等の収入がある人は、非課税のラインが変わる。この表は給与収入だけで換算しているので、年金を受け取っている人には当てはまらない。また非課税世帯は世帯の全員が非課税であることが条件なので、収入のある家族が複数いれば、一人ずつ確かめる必要がある。
給与収入だけで表の帯に近いなら、住んでいる市区町村の級地を調べ、その市区町村が公表する2026年度の限度額と照らし合わせる。帯の外でも表だけで課税・非課税を確定せず、給与以外の所得や世帯員の状況を含めて確認したい。